若草学園の実践ブログblog

便利な物を使いこなす

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 最近のNHKの朝の連続ドラマは、戦前・戦後の時代の中で生きて来た人の人生を描いているドラマが多くあります。私たち人間はどんな苦境に立たされても立ち上がり生き抜く力を持っています。あの、悲惨な戦争の傷跡からこんなに豊かな現在があります。生活の場面でも多くの便利な物が存在し、私たちは日々活用し暮らしています。ただ、その便利なものの多くは器械や器具ですが、その便利さに振り回され生活が乱れてトラブルに巻き込まれる事件が多くあり、せっかく築いたものを無くす場合も出てきています。先日夜勤をしていたら、支援学校のプリントで「考えてみよう!卒業後の生活」というタイトルの携帯電話の使用についてのものでした。携帯電話は本当に便利です。様々な情報も得られ、連絡も取り合え、買い物まで出来ます。あの熊本震災の時に唯一連絡がすぐ取れたのは携帯のラインでした。現在は職場や学校の連絡網にも多く使われています。若草でも高等部の子どもたちがスマフォやアイフォンを使用していますが、熊本の他の施設では使用を許可していないところもあるそうです。18歳で卒園し、収入を得られ時間も自由に使えるようになると、いきなり大人になったような気がしていろんなことに興味が湧き、今まで知らなかった魅力のある世界の仲間いりが出来たと思いトラブルに巻き込まれていくケースが多くあるようです。若草では、園に居る間にそういう事も一緒に学びながら卒園後失敗をしない様にとの思いから、スタッフが時間を見つけ子どもたちと勉強会を始めています。すべてを規制するのではなく、便利な物を正しく使い、人が振り回されるのではなく、きちんと使えるようになることが大切なのではないかと、改めて考えさせられた時間でした。

 

 

入所部 看護師 米村郁子