ある日の昼下がり
I君が窓に張り付いて中庭のほうを
じっと眺めていました。
あまりにも真剣な表情で中庭を見ているので
とても気になり、
「I君何見てるの?」と聞いてみると
「山本さん!あれ!!あれとって!!」
となにやら必死にお願いをされました。
I君が指をさす先には
白のふわふわのたんぽぽがありました。
あのたんぽぽをフーってしたくてたまらなくて
どうやったら取れるかじーっと考えていたのかな?
と思うととてもかわいくてかわいくて
どうにかしてあのたんぽぽを手に入れてあげなければ!!
という使命感に駆られました。
窓の狭い隙間からどうにか腕を伸ばして
無事に白のたんぽぽをゲットすることが出来ました。
念願のたんぽぽをフー!!することが出来たI君😊
とても満足そうな表情で戻っていきました。
次の春が来る頃にはI君もきっと
今よりずっとお兄さんになっていると思うけど
来年の春もその次の年の春も
たんぽぽをフーっとしたくなるようなI君でいてね
日頃の生活の中でもっとお兄さん、お姉さんになってほしいなと
思うことも沢山ありますが、
その一方で変わらずにいてほしいところもいくつもあります。
こちらが想像もしていなかったような
行動・発言・表情に日々出会える事が
私の毎日の活力になっています。
入所部 山本