若草学園の実践ブログblog

特別な空間『🚗💨✨』

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学校からおひさま、おひさまからご自宅等、おひさまを利用する際に送迎を実施しています。その送迎車の中では、子どもたちの色んな一面に出会うことができるため、私にとって特別な時間に感じています。今回はその一部をご紹介したいと思います。

①「おひさまの車に乗ってる時が好き!」なAくん

Aくんが送迎を利用するのは学校からおひさまに向かう間です。Aくん、友達のBくん、スタッフと3人の空間。AくんとBくんは、車内でコソコソ話…しばらくすると、笑いを堪えている2人がバックミラー越しに見えます。私は「?」と運転を続けますが、赤信号停車中に後ろを振り返ると、なんと私の肩には風船の工作が乗っていました!2人が必死に笑いを堪えていたのはこの可愛らしい”イタズラ”が原因のようでした。この2人をお迎えに伺うと、毎回いろんな”イタズラ”が展開されるため、2人の発想に驚きの連続です!そしていっつも楽しそうに笑い合う2人に微笑ましくも思います。

友達と車に乗ることはAくんにとって特別でなんだかワクワク感があるようです。「あー楽しい!」「おひさまの車(の中)おもしろい」と話してくれたAくんでした。

 

②友達パワーをもらったCさん

Cさんが送迎を利用するのは、学校からおひさまに向かう間です。お迎えに伺うと、担任の先生と一緒に待ってくれています。この日は表情が曇り、涙を流していました。担任の先生にお話を伺うと、学校行事があり、いつもより着席して話を聞く時間が長く、疲れている様子とのことでした。Cさんは言葉での発信が難しく、日頃からお迎えの際に担任の先生と情報共有をさせていただいています。Cさんの目線に合わせて再度声をかけると、こちらに気付いてくれ、出発の準備をしてくれました。車内に乗った後も、涙がポロポロ出てしまうCさん。運転席にいる私は、バックミラー越しに様子を見ながら声をかけることしかできず、やきもき…すると、Cさんの隣に座っていた友達が「Cさん、大丈夫だよ」と何度も言い、膝をポンポンとしながら優しく声をかけてくれていました。Cさんはコクンと頷き、少し和んだ表情を見せてくれました。友達パワーって素敵だなぁと改めて感じた出来事でした。

 

③「寂しい」でも頑張る!Dくん

Dくんが送迎を利用するのは、主に学校からおひさまに向かう間ですが、時々おひさまからご自宅に帰る間を利用する時があります。今年の夏休みから”留守番”の練習を始め、自分の鍵を持って嬉しそうなDくん。…でもこの日はなんだかいつもと様子が異なり、送迎の話題になると「今日送迎だよねー?」「はぁー…」とおひさまにいる時からなんだか少し落ち込んでいる様子でした。送迎出発に備えて、Dくんと一緒に車に乗り込むと、「先生、ゆっくり帰って?」と話すDくん。話を聞いてみると、今日はお父さんもお母さんもお仕事がいつもより遅く、きょうだいさんもDくんより遅く帰る予定で、1人で過ごすことが寂しいと話してくれました。そのような話をしているとご自宅に到着し、ランドセルを背負って鍵を握りしめながら、玄関に向かうDくん。

どんどんできることが増えていき、成長に頼もしさを感じつつも、まだまだ寂しさや不安を感じる時もありますよね。それでも頑張ろう!と思っている Dくん、かっこいい!送迎車内というちょっとした個別の空間で本音を話してくれたDくんでした。

 

お伝えしたい出来事は他にもまだまだありますが、送迎車内は、教室よりも少なく限られた人数で子どもと個別に関わることができたり、教室にいる時よりも近くに友達がいるため、「友達と一緒に乗る」という子どもたちにとってちょっとした特別な空間にもなります。そのような空間の中で好きなゲームやアニメ、共通の話題で話が弾んだり、友達同士で互いに気遣いをしたり、限られた人数の空間の中で日頃なかなか話せない本音を話すことができたり等々…色んな場面になる空間だなと感じています。また、「いつもより話したいことが沢山あるみたい。きっと楽しいことがあったんだろうな」「あれ、いつもより静かだな。何かあったのかな?」等とその時々の子どもの様子を知ることができる場でもあります。そのような送迎車内は子どもたちの色んな一面に出会えるステキな空間です。さぁ、今日はどんな表情を見せたり、話を聞かせてくれるのでしょう?今日も皆さんにお会いできるのを楽しみに、送迎に向かいたいと思います!

 

 

放課後等デイサービスおひさまぷらす 守田