学童保育施設の実践ブログblog

「ちゃんと言って欲しい」(しらかわっこクラブ)

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「ちゃんと言って欲しい」(しらかわっこクラブ)

 
 毎日暗くなるまで元気に外で遊びまわり、暗くなると学童へ戻ってきて手洗いうがいを行った後はお迎えが来るまでちょっとしたのんびりタイム。宿題をやりたい子や大好きなレゴブロックや手作りピンボールで遊んでいる子がほとんどです。
先日のこと、ある1年生A君が部屋のすみっこで何やらしょんぼりしている様子。
「どうしたの?」
と私が声を掛けると
「Bちゃんまた僕の話しを聞かない!」
と怒ってる1年生。喧嘩するほど仲がいいとは言いますが、この2人まさにそうで、どちらからともなく気づいたらいつも一緒にいるほど。
しかし、いつも一緒に居る分揉めることもしばしば・・・
「そっか、じゃあ一緒に話しをしてみようか?ゆうた(私)も一緒ならちゃんと聞いてくれるかも」
「うんそうする」
学童では自分達で解決する力を身につける為、極力指導員は様子を見守り、子ども達自身で解決できるようにしていますが、この2人は学童とはいえまだまだ1年生、お互いの思いをぶつけ合うばかりで揉めてしまうので、思いを聞く力を身に付けれる様に指導員が間に入る事にしました。初めは様子を見ていましたが
「なんでBちゃんは僕の話しを聞かないの!」
「A君だって聞かないじゃん!」
とやはり喧嘩になってしまうので
「じゃあA君は何を聞いて欲しいの?」
と私が質問をしてみると
「僕があそこで遊んでたのにBちゃんは何も言わないで横に来た!」
との事。Bちゃんの方を見ると
B「だって私も一緒に遊びたいもん」
A「ちゃんとね、一緒に遊ぼうって言わないとダメなんだよ!」
私「なるほど!A君はちゃんと一緒に遊んでいいか聞いて欲しいんだね?Bちゃん、A君の気持ち分かった?」
B「うん」
私「Bちゃんはまだ一緒に遊びたい?そしたら今聞いてみる?」
B「一緒に遊ぼ?」
A「いやだ」
B「わかった・・・」
そんな日だってあるよね!お互い自分の気持ちを言えた事、相手の気持ちをしっかり聞けた事をしっかりと褒めましたが、少しションボリしているBちゃん。
「あっちで本読む」
と行ってしまいました、A君も遊びに戻っていきました。しかし、しばらく離れていた私にお迎えが来たBちゃんが
「A君ね、あの後一緒に遊ぼって言ってくれたんだ!」
と、とても嬉しそうに教えてくれました♪
 
毎日皆仲良く過ごせればそれが1番ですがそうは行きません。今回の様に揉め事の経験をこれから何度も繰り返して行くことによって子ども達はだんだんと自分達で解決する力を身につけていきます。時には見守り、時には少し手助けをしながら思いを伝える力、聞く力を育てて行く事を大切に関わっていきたいと思います。
 
学童 上田 ゆうた