7月、新しいなかまがらいおん組に入って来ました。
それは、‶ヒラタクワガタ君”。
学童の先生宅にとんで来たとの事で、うけとった時には何だか弱々しい姿。
表にしてもすぐひっくり返ってしまい、
子ども達は‶何で歩かんと?”と不思議そうにカゴをのぞいていました。
しっかり見てみたら、足はちゃんとついているのですが、生まれつき‶奇形”の様で
うまく足が使えず、すぐ裏になってしまい起きあがれなかったのです。
‶ゼリーも食べきらんかもね~”と心配する子ども達。
今まで‶奇形”という形の虫を見た事がないおともだちにとっては
‶何で歩けない?” ‶何で裏返し?” ‶ゼリーも食べれない・・・”と
心配と不思議が交互にという感じでした。そして、
‶どうにかせんと・・・”という事で歩きやすい様シートをしたり、
つかまれる‶木”などを入れるなど試し、そのうちつかまり方を覚え、
ゼリーもちらかしながらも食べれる様になり、
虫かごより皆もじ~っと見る事も出来る様になりました。
自然や昆虫をテーマに様々な活動をされている‶澤口たまみさん”が書かれた
‶虫を見る 声にならない声を聴く”という文の中に、
‶おとな自身の先入観で子ども達に"負の感情"を”抱かせる事より
子ども達にはできるだけたくさんの「好き」を胸に成長していって欲しい
「嫌い」や「苦手」という感情は少なければ少ない程
その子の可能性が広がると思うからです。”とあります。
人間ですからやっぱり顔をしかめてしまう事は多にあります。
特に‶虫”に関しては大人はですネ(^_^;)
らいおん組さんの中にも‶虫が苦手”と遠目で見ている子もいますが、
今回、‶奇形”のクワガタ君を見た他の子が、
どうしたら歩ける様になるのかな~と考えている所にはそっと近づいて
その思いを一緒に共有している姿があり、それは‶ 苦手”な顔ではなく、
むしろ‶好き”の表情でもありました(^^)
そして濱口先生は
‶子ども達が外で遊び虫と触れ合うことの意義はたとえば観察力を養うとか
思考力が高まるとかいくらでも指折り数えられるのですが、
いのちといのちが触れ合った瞬間のどこか化学反応にも似た子ども達の表情の変化は尊く
かけがえのないものだとわたしには思われます”
と書かれてます。
虫を飼う事を通して、子ども達の心にも様々な感情が芽生えるのは確かだな~と感じます。
お盆を前にクラスにいた虫達は全員、木の枝や葉の上・土の中・に返されました(^^)
また来年、虫がたくさん出て来るこの時期にお世話したいと思います!
そして今は・・・
園庭の木で精一杯鳴くセミ探しに夢中の‶らいおん組さん”です(^^♪