白川の里の実践ブログblog

「父の退職」

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 私の父は高校を卒業してから53年程、体調をほとんど崩すことなく私と母の為に働いてくれました。父の予定では今年いっぱいまで働くと言っていましたが、4月の中頃から体調が悪くなる事が増えて病院で何度か検査も受けていました。その結果ドクターストップにより急に仕事を退職する事になってしまいました。急に仕事を辞めることになり一日中家で過ごす父は生気が抜けたように見えとても心配になりました。しかし、病院の先生から父の趣味である魚釣りに行って良いと言われたようで、その日からは生気が戻ったようでとてもうれしそうに私に報告してくれました。そこからの父は徐々に活動的になり、「みんなで一緒に天草に行きたい」と私に言ってきました。しばらく家族旅行はできていなかったので私は「いいよ」と返答すると、嬉しそうな表情で私の休みを確認しすぐに宿の手配をしていました。家族旅行はとても久しぶりで楽しめました。

 自分が年を取れば両親も歳を取っていく事は当たり前なのですが、急に体調を崩し退職してしまった父を見て「親孝行したい時に親はなし」のフレーズが浮かんできました。これから先も思いやりを持って両親と接していこうと思います。

 そして、きっと入居されているご家族も私と同じ思いをされているかと思います。

ご家族のようにはできないでしょうが、ご家族に代わって「思いやり」を忘れず、ケアに臨んでいきたいと思います。

 

北館1丁目 介護職 吉田 崇