新年度になり小学1年生の子ども達は、4月1日から放課後等デイサービスに来てくれました。昨日までは児童発達支援の教室だったのに今日からは放課後等デイサービスの教室に入るのは、とても緊張している様でした。慣れない中でも「今日から僕は1年生だから。」という思いに支えられ頑張っているのを感じます。頑張っている背中が可愛くて他のスタッフと一緒に「がんばれー」とエールを送りました。お兄さんお姉さん達も1学年上がることで表情もキリリとなっているように感じます。「1年生には優しく教えてあげなきゃ。」という気持ちが感じられて「素敵だな~いい子達だな~」と温かい気持ちになりました。年上の子たちと一緒に机を並べて過ごす中で「○○が出来るようになりたい。」と希望をもって張り切っている子もいれば「お兄さんたちが大きくてこわい」と不安になって教室を出てしまう姿など様々です。
私達職員は「子ども達のこれから」に寄り添って共に歩んでいます。放課後等デイサービスのガイドラインでは以下の4つの基本活動を組み合わせて支援を行うことが求められています。
- 【自立支援と日常生活の充実のための活動】
子どもの発達に応じて必要となる基本的日常生活動作や自立生活を支援するための活動を遊びを通して成功体験の積み増しをする。
- 【創作活動】
表現する喜びを体験する。自然に触れる機会を設け、季節の変化に興味を持てるようにする。
- 【地域交流の機会の提供】
障がいがあるがゆえに子どもの社会生活や経験の範囲が制限されてしまわないよう子どもの社会体験の幅を広げて地域との交流を図る。
- 余暇の提供
子どもが望む遊びや自分自身をリラックスさせる練習などの活動を自己選択して取り組む経験を積んでいくために多彩な活動プログラムを準備してゆったりとした雰囲気の中で行えるように工夫する。
支援をする中で子どもは今何が身についているかを観察して、これからどうなっていったらいいのか目標をもって色んな活動に取り組んでいます。そこで大切になるのは、SST(ソーシャル・スキル・トレーニング)=社会生活を送るための具体的なスキルとスキルの使い方です。ソーシャルスキルとは、他の人に対するものの言い方、振る舞い方、人と上手に付き合っていくために必要なコツです。SSTの練習を繰り返すことで身に付けていきます。先人の教えにも「やって見せ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は動かじ」という言葉があります。時代は変わっても人と人のやり取りのコツは変わらないということではないかと思います。人が人を育てることは、人付き合いの経験を重ねることや人とのやり取りをして人間関係を学んで身につけていくことの積み重ねだと思います。特性があることで様々な場で目立った行動をとる子どもも整った環境で特性への配慮の中で経験の積み重ねができることで安心してスキルを学ぶことができます。「○○ができるようになりたい」と『希望』をもって通ってきてくれる子ども達とソーシャル・スキル・トレーニングを積み重ねて自分らしく生きることの基礎作りに向き合っていきたいと思います。
児童発達支援センターおひさま
吉田 広子