若草学園の実践ブログblog

日々の支援で大切なこと

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職員会議に出席するといつも感じることがあります。
それは『正解』を早く出そうと焦りながら議論している先生たちの様子です。これには、毎回すごく違和感を感じます。なので、ついつい「そもそも、正解を出すことが大事なのですか?」と質問してしまいます。

会議は時間も限られているし、司会も焦っちゃいますよね…。
さらに、施設長からこんな言葉が出てしまうと現場は困っちゃいますよね…💦

現場の先生は正解を出そうと頑張って議論はしているのですが、その様子を見ていると「昨年はこうだったよね…」とか「この前はこうだったから」という言葉が出てきます。
『んっ?・・・昨年は??・・・この前は???』 たしかに、何も間違った議論ではありません。昨年はこうだったから、今年はこうしよう!という考えは正しいのかも知れません。
しかし、気になるのは『その前』です。昨年は・・・の話の前に、その課題に対して議論がされているのかということです。

何か物事を解決しようとする時、私たちは最短ルートで正解を導こうとします。例えば1+1=2といった答えが一つの問題に対しては、その解答の最短ルートは?・・・という思考が働きます。
しかし、□+□=2という問題に変えた場合、その解は無限大に広がります。

私は現場の先生が子どもの支援に入る際の必要な視点は後者であって欲しいと思っています。課題をいかに早く解いていくのかという力も大切ですが、それ以上に子どもの支援に対しては、その課題を解いていくバリエーションをどれだけ多くもっているのかということが大切なのではないかと考えます。

子どもの自立を支援する施設であるからこそ、支援者はロールモデルではなく、常にクリエイティブな発想で支援を考えていく。そのためには『昨日まで正解だったことは、明日には不正解になるかも』(その逆のパターンもあるかも知れません)ということを意識してディスカッションしていくことだと思っています。

正解は私たち支援者ではなく、子どもが持っています。子どもが持っているその正解を引き出すため、私たちが考える支援方法は無限でなければなりません。そう考えると毎日がワクワクします‼ 

児童発達支援センターおひさま
河野 光輝