私事ですが、今「ケーキの切れない非行少年たち」を読んでいます。
内容は児童精神科医である筆者が多くの非行少年たちと出会ったなかでの話を通して、現代の学校現場での課題や社会問題に関して様々なことを問いかけています。
私がこの本を読んで、
「見る力」「聞く力」「想像する力」つまり実行機能や認知機能がうまく機能していなかったり、コミュニケーション(対人関係)が苦手、計画的に物ごとを考えて作業することが苦手だったりすると、学校や社会に出た時に何らかの困難さを感じる人も多くいるんだなと考えさせられました。
本の中では、ケーキを均等に人数分切ることが難しかったり、先生が指示した内容が上手く理解出来なかったり、後先考えずに行動してしまい犯罪を犯してしまった少年など様々な話が例に挙げられています。
この本を読んで、子ども達の行動に目を向けて注意したり叱責するのではなく、どうしてそのような行動をとっているのか、どうしてそのようなことを発言してしまうのかと行動の裏にある意味を大人が考えて汲み取ってあげる必要があると感じました。
そして、その時どうすればよかったのか、どのように伝えればよかったのか等、話し合って様々な手段を教えてあげることで、子ども達も沢山のことを学んでいけると感じました。また、子どもたちが育ってきた環境や周りの人も大きな影響力となっていることも改めて感じました。
子どもにとって関わる人や環境の影響力が大きいからこそ、子どもに関わる仕事をしている私たちには大きな責任があるなと改めて考えました。
相談支援センターいちばん星 大野