若草学園の実践ブログblog

きらきらクラス より

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利用されている子どもさんの中に人とコミュニケーションを取ることが苦手な女の子がいます。

利用当初は少しでも自分の思いと違うことが起こると自分の思いが通るまで大きな声で泣いたり、こちらの声掛けもなかなか耳に入りませんでした。

お友達との遊びの中でも自分ルールが強く、自分のペースで遊びを展開する為、遊びが長続きしませんでした。また、言葉に不明瞭さがある為、大人は思いを汲み取ることが出来てもお友達には上手く伝わらないこともありました。伝わらない苛立ちから声が大きくなったり、分かって欲しいという思いから強い口調になる為、お友達は怒っていると感じて離れていくこともありました。

まずは私たちが本児の思いを代弁したり、場面に応じた言葉のやりとりを伝えていきました。様々な活動を通して待つことや我慢する力もつけていきました。「まあいいか」や「仕方ない」と思えることが増え、折り合いをつけられるようになってきました。言葉も不明瞭さはあるものの伝わる言葉が増え、お友達とのやり取りに楽しさを感じられるようになってきました。

今では自分から「一緒にしよう」と遊びに誘ったり、お友達のことを気遣う姿も見られています。笑顔がたくさん見られています。お友達との関わりが増えていくことでトラブルもありますが、それも大事な経験です。関わりを通してお友達に優しくされたり、優しくする経験を積んでいます。相手を思いやる気持ちを持てるようになり、人との繋がりも広がっています。大人との関わりも大事ですが、子ども同士の関わりはもっと大事です。子ども同士の関わりの中で学ぶことがたくさんあります。これから生きていく中で大きな力になります。

子どもたちと日々過ごしていく中でこれから先、生きていく中でこの子たちが自分のことを分かってくれる人、困った時に助けてくれる人に出会えたらいいなといつも思っています。支えられたり支えたり、助けられたり助けたり、人と人との繋がりを大事にしながら楽しい人生を過ごせるように少しでも育ちの力になれるように園や他機関と連携を図りながら子どもたちと関わっていきたいと思っています