若草学園の実践ブログblog

自転車が大好き!

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近所の子どもたちとサイクリング

苦手だった自転車

私はとても不器用で、子どもの頃、自転車に乗るのにとても苦戦しました。

補助輪なしで乗りこなせるようになった日のことはとても鮮明に覚えていて、根気強く付き合ってくれた友だちは今でも親友としてお付き合いさせて頂いています。

私にとっての自転車は、とても不思議な乗り物です。
自転車があれば、歩く速さの何倍ものスピードで目的地へたどり着けます。子どもの私にとってはまるで翼が生えた感覚でした。

 

自転車店でのアルバイト

大学に合格し、部屋探しで京都の街中を歩いて迷ってしまった時、辺りを見回すと自転車屋が目にとまりました。
ジョンレノンのような店主に身の上を話すと、アルバイトをしないかと誘われ、私は住まいが決まる前にバイト先が決まりました。

自転車店でのアルバイトはとても新鮮で、チカラ任せにネジを締めてねじ切ってしまうなどいろんな失敗を重ねつつも、笑顔で教えてくれたスタッフのみなさんに指導を受けて、車輪もフレームも完全にバラバラの状態から自転車を組み立てられるようになりました(※競技で使える自転車を組めるかはまた別の才能になります)。

お客様とのコミュニケーションも初めての経験で、外国人の方々とつたない英語でやりとりしたり、カード詐欺にだまされたり、バイクを降りて日本一周する方のために自転車を組んだり、現代舞踏家に頼まれて全てピンク色の自転車を作ったり、そこで培った経験のおかげで人嫌いだった性格もかなり改善されました。

残念ながら今はそのお店はなくなってしまったのですが、お客様と信州のレースに出場するなど濃いお付き合いをしていたので今でも交流が続いています。

 

自転車のメリット

私は自転車から多くのことを学んで育ちました。

バランスをとることで体幹が鍛えられるので、発達に偏りのあるお子さんのトレーニングにも役立ちます。

自転車の構造や原理に興味があれば、理科系の勉強にもつながります(ちなみに今年の東京オリンピック・女子ロードレースで優勝したキーゼンホファー選手は数学者なんですよ!)。

また自分で整備したりペイントしたりするのはDIYのスキルアップにも最適です。
車やバイクは燃料を使って走るので、敷居が高いですが、自転車はエンジンやモーターを使わないので、子どもと一緒に気軽に取り組めますし、達成感を感じるのにも自転車DIYはもってこいです。

健康面では、ランニングやウォーキングに比べて膝への負担が少ないので、歳をとっても続けられるスポーツです。
自転車競技はヨーロッパではサッカーと並ぶ人気スポーツです。
熊本では知的障がい者のためのスペシャルオリンピックスの自転車競技出場を目指して、熊本競輪場で練習会が開かれています。

そして自転車は二酸化炭素を排出しない究極のエコな乗り物です。

初めて自転車に乗れた感動を思い出しながら、もう一度自転車に乗ってみませんか?
私は子どもたちと田舎道を自転車で走っているときが一番幸せなひと時です。

自転車を届けるボランティア

修復したマウンテンバイク

私は不要になった自転車を集めて修理して、自転車が必要な人に手渡すボランティア活動を一人でしています。
今年は3台の自転車を提供しました。
もしご家庭で不要になった自転車がありましたら、ご一報ください。
誰かの日常の足として復活させて頂きます。

相談 井芹