若草学園の実践ブログblog

忘れられない笑顔

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明けましておめでとうございます。2年続いたコロナ禍での生活に慣れと疲れを感じながらも、又、新しい年が始まりました。今年こそは自分の周りだけでも明るく過ごせたらと思っています。今年もよろしくお願い致します。 

  私が資格を取って初めて配属された病棟は重度心身障害児の病棟でした。実習で体験していたとはいえ、様々な病気で色んな障害を持っている子ども達少し戸惑いもありました。その当時は感染防止などの観点からも、施設は充実していましたが完全に隔離された状態で、日光浴もサンルームでベッド毎移動して過ごす状況でした、就職して3ヶ月が経った頃夏祭りのイベントがありました、子ども達は会場に出れない子供が多かったので、病室に残っている子ども達には職員が浴衣姿で少しでも雰囲気を味わってもらおうと声かけをしたところ、いつもはほとんど言葉を発することもなくベッドに横たわっていたサトちゃんが、私の姿を見て大きな声を出し笑ってくれました。あれから何十年もたちましたが、今でもその笑顔を忘れる事はありません。あの感動をもらった事で、私は障害者の福祉や医療に携わる事を目標に仕事をして来ました。勿論、長い仕事人生の中で他の医療機関でも働いて来ましたが、やはり、出来たら福祉や障がいの子ども達に関わる仕事がしたいと思っていました。今、ここ若草で働ける事に喜びを感じていますが、原点は「サトちゃん」の笑顔です。勿論、若草の子ども達は重度さんではありませんが、私たちの支援で素敵なピュアな笑顔を見せてくれます。仕事を通してではありますが、そんな時間をもらえることに感謝して、子ども達が素敵な笑顔を少しでも多く見せてくれるような支援が出来たらと思っています。    

 

 入所部 看護師 米村 郁子