若草学園の実践ブログblog

支援の大小

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おひさまの子どもたちと関わるようになって半年。4月からは、担当のクラスに6人の新規の子どもたちが来てくれました。以前からいる子も、春の環境の変化を受けたことでしょう。始めの数週間は、何をするにも涙されたり、切り替えに時間がかかったり、活動や給食に拒否感があったり、お友達に手が出てしまったり、逆に何も発信がなかったり…といったことで新しい環境への「不安」を表現していました。
 
ですが最近少しずつ慣れてきたのか、泣いたり怒ったりの表現が穏やかになり、切り替えがはやくなったり、意思表示が豊かになったり、とりあえずチャレンジしようとしてくれたりなど、本来その子が持つ生きる力のようなものを感じられる機会が増えています。職員としても、その子なりの得意不得意やタイミング、個性が見えてきたことで、自発的で好ましい行動を促すための、声かけや工夫の方向性がわかりつつあります。それが子どもにヒットして、一緒に「できた!」を喜べた時の嬉しさといったらありません。
 
 
(、、、あれ。これまで書いた心や行動の成長過程って、発達が早い子もゆっくりな子も、そして大人(わたし)もほとんど同じじゃない?と書きながら思いました)
 
 
そうなんです。
私も今年1月に入社したての頃は、新しい環境や小さな命を預かることに日々緊張していて、ないはずの「支援の正解」を探しては、不安でこわばっていました。けれど、少しずつ環境に慣れてきて、「その子に合った支援をチームでどんどん模索し、よく検討して、まずは試してみる。効果があったら共有して統一する。」
そんなおひさまチームのスタイルが見えてきて、私にもアイデアはないか、できる工夫はないかと考える余裕が出るまでやっと成長できた気がします。
 
家族や社会の支えや支援がないと生きていけないのは、障がいがあってもなくても、子どもも大人も同じです。そこには、支援の大・小の差があるだけで、不安や希望を感じるのは皆同じだと最近の研修で学び、本当にそうだと痛感しました。
 
前置きが長くなりましたが、その工夫のひとつが、このイラストたちです。好ましい行動を促すためにお話をしようとしても、子どもたちには長かったり、退屈に感じてしまい動き出すことが多々あります。そんな時、「どっちがかっこいいかな?」という問いを視覚的かつ瞬間的に提示して、したい方を子どもに選んでもらおうと思い、えがきました。丸い形のイラストは、お皿がピカピカになるまで食べたらシールがもらえる仕組みを、偏食克服を頑張っている子どもに伝えるために描きました。絵を描くのは昔から大好きなのです。このイラストを同じスタッフにたくさん褒めてもらえた時、ものすごく嬉しくて照れてしまいました。新しい環境がこわくて不安な気持ちも、褒められて少し自信がつくのも体験し、「おひさまの子どもたちも、こんな感じなのかな~」と想像してしまいました。
 
イラストの効果は今検証中です。こんな風に、おひさまならではの「丁寧な子育て」「スローステップ」を心がけた子どもたちの支援を、チーム一丸となって続けていきたいと思います。
 
 
児童発達支援センターおひさま 藤本