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「頑張ったけん、褒めて!」

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中学生のAさんは、夕食前になると気分の波が大きく揺れ食事を摂ろうとせず、急に涙ぐんだり「学校嫌だ」「なんかイライラする」と激しい行動を起こしてきます。「どうしたの?」と声を掛けてもモヤモヤは止まらず暴言や物に当たるなど行動がエスカレートすることも。

彼女の心中に何が起きているのだろうか…。只々思いを寄せていると、学校の事か学園の事かまたいつの事かなど整理ができない思考と上手く伝えられないもどかしさ、悔しいのか悲しいのか褒めてもらいたいのか慰めてもらいたいのか、とても混乱しているようです。

話が尽きた頃、その日は金曜日「よく頑張って休まず学校に行けたね。嫌な事もいっぱいあったんだ、辛かったね。逃げ出さず何とか対処してたんだね、偉かったよ。1週間頑張った自分を褒めていいよ。よく頑張った。 明日と明後日は学校休みだからしっかり休もう、ゆっくりしたらいいよ。次の為にエネルギーを蓄えようね」と背中を擦りました。

彼女はボロボロ涙を流した後、ゆっくり食事を摂ることが出来ました。私が勤務を終え帰る時に彼女から、「Aは今週学校休まんで行ったばい!頑張ったけんほめて!」と言ってきました。あれ?と思い「さっき私が言ったような…本当頑張ったね」とハグをすると「さっき泣きよったけん聞こえんかった」と笑っていました。

私達大人でもなんだかモヤモヤするという時があります。でも、大人は一つひとつ物事を区別して考える事ができれば何とか気持ちを切り替える事ができます。しかし、経験がないこどもには難しいため導かなければ整理する事はできません。日常経験する中で、嬉しい時悲しい時、悔しい時、怖い思いをした時など、その時々で身近な大人や友達が思いに寄り添いくみ取り「そうだよね……」と言葉にしあえることで育っていくのかなと思います。

また、子どもはついついマイナス思考に向きやすいように思いますが、その辺も「そんなことないよ…」とプラスの方向へ持って行けるよう大人の私たちが日々感性を磨き努力していかなければならないなと感じました。

楽しい一年となるよう今年も頑張ります。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

入所部 クレメンツ由美