若草学園の実践ブログblog

環境とお友達効果

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こんにちは。お正月からあっという間にひと月が過ぎましたね。

もうすぐ節分ということで、おひさまでは豆まきグッズの制作や鬼退治を子どもたちと楽しんでいます。今回は、最近大きな成長ぶりを見せてくれているNちゃんと、そのきっかけについてお話します。
 
切り替えが課題のNちゃん。
好きな遊びに夢中になるとタイマーや周りを気にせず遊び続け、職員の促しも大きな声や涙で拒否していました。強く想いを通したい時は危ない行動もみられ、職員は制止して、するとさらに涙され…と、当初はネガティブなやりとりの方が多かったように思うます。ある職員が関わり方を変えて、不明瞭ながら一生懸命話すNちゃんの言葉に時間をかけて耳を傾けました。意味を汲み取れなくても相槌や注目を示しました。すると、それを経てからの指示だと5回に1回位はすぐに受け入れられるようになってのです。それでもやはり切り替えに時間がかかっていたので、褒めて伸ばす機会をもって増やせないかと職員間で考えていました。
 
そんなNちゃんの大きな成長のきっかけになったのは、「環境づくりとお友達効果」でした。Nちゃんには、2~3人の少人数で過ごすお部屋で過ごす機会を増やし、刺激が少なく落ち着いた雰囲気を。お姉さん気質のNちゃんは、そこで過ごすうちに、お友達を気遣う優しい面が目立つようになりました。お友達と一緒なら、指示に「はーい!」とすぐ反応出来ることも増え、褒められる機会も増えたことで、指示の受け入れや切り替えがどんどん早くなっています。
 
指示や促しを子どもたちに伝えることは集団生活の中で欠かせないものです。
ですが今回のことで、まずは子どもたちがそれを受け入れやすいやわらかい心の土壌を作ることも、同じくらい欠かせないことを改めて感じました。このような空間や視覚的な環境設定や、お友達との関わり、職員としての関わり方の工夫は、おひさまのチームで日々アイデアを出し合って実践されます。それによって子どもたちの「人が好き!」な気持ちを垣間見れることや、その成長ぶりをチームで共感できることが、近頃の私の大きな喜びです。
 
 
児童発達支援センターおひさま 新島