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意思決定支援で考えたこと

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 福祉分野において“意思決定支援”の重要性を学ぶ中で、支援計画においても本人の“意思”をこれまで以上に求められるようになりました。そのため、関係者間で行われる担当者会議においても、可能であれば本人に参加してもらい“本人の思い”を確認させていただく場合があります。本人から確認できない場合であっても身近な方から本人の意向や希望を汲み取らせていただき支援計画に反映させていきます。

 

 最近、意思決定において、身近に考えさせられる出来事がありました。作業療法士資格取得のために学んでいる甥が学校から課せられた課題で『もしバナ(もしものための話し合い)』と題したものがありました。【自分自身が治療困難な病気で余命があと数ヶ月】と設定されており、35個の項目が記載されています。まずは、自分の人生にとって重要性の高いものをその中から10個選び、更にその10個の中で重要性の高い順に1~10まで自分で順位をつけます。同じ内容を家族としてどう考えるのか、同じように10個選んでもらい順位をつけてもらいます。その後、重要性の高いベスト3について互いに理由を伝えあうというものでした。

“治療困難で余命があと数ヶ月”となると極端な話になりますが、そうなった時に自分ならどうするか…。どうして欲しいか…。

もしもの時を考え、自分の意思を家族に伝えておく、家族の意思を確認しておくことは重要であると考えさせられました。

 

 現在、関わらせていただいている利用者の方々の障がい・重症度・年齢などは様々です。その中で、本人の意思が重要とはいえ、全て本人の思い通りにできるわけではありません。しかし、できるだけ本人の意思を尊重し、思いに寄り添った支援計画にするため、本人や周りの方からしっかり聞き取りを行い支援計画に活かしていきたいと思います。

 

相談支援センターいちばん星 廣瀬