若草学園の実践ブログblog

かっこいいお兄ちゃんになるもん‼

2023/02/06

先日、こっそりトイレットペーパーを持っているI君を発見。遊ぶのかな?と思い「何しているのかな~?」と聞くと、I君は笑顔で「トイレでうんこするの!」と教えてくれました。いつもトレパンで過ごしているも、時々失敗したり…。いつものように一緒にトイレまで付いていくと、「付いて来ないでよ💢」と何度も振り向いては顔を膨らませていたので、「出たら教えてくれる?」と聞くと、「わかった!」と言い走ってトイレに向かう後ろ姿が大きく見えました。数分後トイレから大きな声で「小﨑さ~ん」と聞こえたのですぐに駆け付けると、出た!と笑顔で教えてくれました  床には、ぐちゃぐちゃに丸められていたトイレットペーパーが何個も落ちていたので「これはどうしたのかな?」と聞くと、「きれいにちぎれなかったの」と少し悲しそうなI君。失敗しても諦めず挑戦している姿を考えると、自然と笑みが出てきました。「上手にできたね!もうかっこいいお兄ちゃんだ!!」と言うと、I君は「かっこいいお兄ちゃんになれた~ 」とビックスマイルで喜んでいました   

知らない内にどんどん成長して行く子どもたちだからこそ一瞬一瞬を大切にしていき、成長して行く姿を見逃さないようにこの先も支援していこうと思えた1日になりました。

入所部 小﨑

「成長」

2023/02/03

新年が始まり、早い事にもう2カ月目となりました。つい自分のしたい事を優先してしまうAちゃん。いつものように「お片付けはした?」と聞くと、「自分のタイミングでやらせて!」との言葉。心配や不安から出そうになる言葉をぐっとこらえ、「そう、じゃあ出来たら教えてね。」と伝えその場を離れました。数分後、「出来たよ」と教えに来てくれました。部屋を見てみると、とってもきれい!きれいに片付けられるように成長したね、と話すと、照れ臭いのか笑いながら「うん」と返事をしました。成長を見れる事はとっても嬉しい事です。これからも間近で成長を見守って行きたいです。                                                                                                         

入所部 中島

「凧あげ」

2023/02/01

 お正月を園で過ごす入所児童と、お正月ならではの「凧あげ」をしました。

まず凧を作る作業から・・。何十年ぶりに手にする凧の仕組みを改めて知ることが

出来ました。工作が好きなM君は、ヒラヒラ舞う二本の足を少し曲げてみたり。

手順は同じでも個性のある一人一人違った凧に出来上がりました。

 いよいよ凧あげ開始!職員が後ろから持ち「走って!」の掛け声で走り出しました。

随分上まで舞った子、地べたを引っ張っていく子。凧の足を曲げていたM君の凧は・・何度も何度も練習し、徐々に要領を得たのか、高く舞い上がりました。三歳から中学生、職員までみんなに笑顔がみられました。風が冷たい中、時間も忘れて(何十年ぶりの)

本当に楽しいお正月を過ごす事ができました。また、翌日にも凧あげは続きました。

入所部 中道

たくさんの経験を通して

2023/02/01

1月も終わり、2月に入りました。

暖房器具が必要ないなと感じていたのも束の間、雪が降るほどの寒さが続いていますね🥶

コロナもまだ収まらず、今年はインフルエンザまで流行っています。

体調にお気をつけてお過ごしください😌

 

私事ですが、4月に入職しもうすぐ1年が経ちます。

子どもたちと過ごして、プールや新聞紙遊び、行事に関する活動等子どもたちと一緒に私自身もたくさんの経験をさせてもらい、あっという間に1年経つのだなと思う年でした。業務の中でもまだまだ難しいなと思うこともたくさんありますが、子どもたちがニコニコと笑顔で楽しんでいる姿や涙しながらも苦手な事にチャレンジしている姿、今まで出来なかったことが出来るようになり成長を感じる場面…

そしてその場面に立ち会うことが出来て、私もとても楽しい、嬉しいを感じさせてもらっています✨

4月からの子ども達の写真を見たり、振り返ったりすると、4月に比べて見た目も心も成長しているなと改めて感じますね😊

私も一緒に成長出来ているかな、出来ているといいなと思っているところです。

これからも子どもたちと楽しく、出来た!の達成感や頑張っている姿等たくさんの出来事や思いを一緒に感じ、一緒に成長していきたい思います!1年間のラストスパートですね。振り返りや来年度へ向けての準備等みなさんもたくさんすることがあると思いますが、一緒に頑張っていきましょう!

 

児童発達支援センターおひさま 児童発達支援事業 髙本

新年度に向けて

2023/01/27

改めて、あけましておめでとうございます。

2022年が終わり2023年になりました。

本年度もあと数ヶ月となり、私事ですが、通所のおひさまぷらすに異動になってはや1年が経とうとしています。

思えば、おひさまぷらすに異動してからとても不安だらけの自分だったのですが、今はおひさまスタッフ、通所部の仲間に心良く入れてもらえて毎日楽しく子どもたちとお勉強をしたり楽しくお仕事をさせて頂けて感謝の気持ちでいっぱいです。

時にはご迷惑をおかけしまうこともありましたが、職員のみなさんとても優しく受け入れて下さり、毎日ありがたい日々を送っています。

新年度は今まで以上に自分のできる事をこなしていき、みなさんお役に立てるようしっかりと子どもたちに寄り添い子どもたち一人一人にあった支援やサポートをしていきたいと思います!

残りの本年度も一生懸命に子どもたちの支援を行っていきたいと思います。

来年度もよろしくお願いいたします。

放課後デイサービスおひさまぷらす 白井

地域貢献事業

2023/01/25

社会福祉法人白川園の地域貢献事業として、8月・10月・1月にテーマ別に講師の先生をお招きし、発達セミナーを開催しました。

先日開催した今年度最後のセミナーは、ZOOMのみの開催になってしまいましたが、年間を通して多くの方に参加して頂きました。ありがとうございました。各幼稚園・保育園・小学校及び療育事業所の方にはチラシの配布やポスターの掲示等ご協力頂きましたことを心よりお礼申し上げます。

私自身入職して初めての地域貢献事業ということで、空回りすることもありましたが、アドバイスを頂きながらなんとか役割を努める事が出来ました。今回の課題は今後の活動にいかし、地域に貢献できる事業所を目指していきたいと思います。

 

いちばん星 太田黒

「文字のない手紙」

2023/01/23

先日、小学生のAちゃんから

授業で書いたのであろう

「謝」と大きな字が書かれた

手紙を貰いました。

 

「謝」の文字を見て、私は思わず

何か謝りたい事が書かれているのかと思いましたが、

内容を読んでみると、

 

いつも宿題を教えてくれてありがとう

遊んでくれてありがとう

 

と書かれていました。

どうやら感謝の「謝」だったようです☆

 

自分が書いた手紙を自分で渡さずに他の子に渡してもらうところも

せっかく書いた手紙の文字を消しゴムで消していたところも

(目を凝らして解読しました(^▽^)/)

読んだ後に、読み終わった?と聞いてくるところも

ちょっとぶっきらぼうだけど

可愛らしいAちゃんらしさが全開でした。

手紙はもちろんAちゃんの行動もひっくるめて

とても愛おしく心温まる出来事でした。

 

Aちゃんの頭の中で感謝を伝えたい相手として浮かんだことが

とても嬉しく、光栄でした。

文字の消えた手紙は元のように文字起こしをして

大切に保管しようと思います。

入所部 山本

感謝の気持ち

2023/01/20

 先日、新型コロナウイルスに感染し、1週間の自宅療養を行いました。

幸い家族には感染せず、私自身も重症化することなく療養期間を終了することができました。

療養中は隔離生活で家族に食事等の世話をしてもらい申し訳なさを感じましたが、それよりも感謝の気持ちをより多く感じる日々でした。

 

私はどうしてもマイナスの感情(○○してくれなかった・・・等)を感じて不満をため込む事が多いのですが、それよりも「してもらった事(行動)」に目を向け、日ごろから感謝の気持ちを持てるような人間になりたいと実感した1週間した。

総務 宇都宮

試行錯誤の日々✨

2023/01/18

もう1月も半ば!!

1年があっという間にすぎていきますね!🍀
 
4月からあずきのお部屋の子どもたちと過ごしてきて、始めは、子どもたちも職員や環境に慣れず、涙してしまうことが多く、私達も子どもたちの思いを上手く汲み取れず、試行錯誤の日々でした。
 
子どもたちにとっては初めての環境の中で、トイレトレーニングや活動、給食、などたくさん頑張ることがありました。
 
私たち自身もどうやったら楽しみながら取り組めるのかを毎日考え、時には立ち止まること、もう一度最初から始めることもありました。
 
初めてのことに取り組むには大人の私たちでもすごく不安になります。
もちろん子どもたちも不安があり、怒ったり、逃げ出したくなったり、涙することも…
そんな気持ちに寄り添い、一緒に試行錯誤しながら取り組んでいくことを重ねる中で、少しずつ変化が見られてきました。
 
オムツからパンツに履き替えたくなかった子が今ではパンツで登園し、「おしっこいくー!」とトイレで排尿できたり、
偏食があり、お弁当を持ってきていた子が少しずつ促すことでみんなと同じ給食を食べていたり、
汚れることや苦手な感触にも活動を通してチャレンジ出来るようになったり、、、
 
また、最近では、お友達を意識し、やり取りをする姿、お名前でお友達を呼ぶ姿、お友達を思いやる姿を見る場面が増えてきました。
言葉やジェスチャーでのやり取りが難しかった子も一人一人自分なりに言葉で伝えようとしていたり、目を合わせて伝えようとしてくれたり、伝わらないからと怒ったり、泣いたり、叩いたりするのではなく、職員に助けを求めるなど、たくさんの成長を近くで見ることが出来ました☺
 
子どもたちにはたくさんの可能性や力がありますが、出来るようになるまでには個人差もあります。
大人にとっては、小さな一歩かもしれませんが、その一歩を踏み出すためには、とても勇気がいること!
そんな小さな一歩にも気付き、褒めていきたいと改めて感じた1年でもありました。
 
 
今年度は残りわずかですが、まだまだたくさん、成長していくみんなをこれからも見守り、少しでもお手伝い出来るよう、務めていきたいと思います✨✨
 
児童発達支援センターおひさま 児童発達支援事業 服部

 

「鏡開き」

2023/01/16

令和5年が始まり、お正月も慌ただしく過ぎ、先日は鏡開きでした。

学園では、ぜんざいにして給食で提供しました。

 

私の小さい頃(半世紀前)には、鏡開きの日には、母が良く作ってくれた、

こっばもちを思い出しました。

硬くなった餅とさつまいもを炊いて丸めた上からきな粉をまぶして食べていました。

年末の餅つきの時には、干し芋を餅つきの中で一緒にこねて、

丸めてきな粉をまぶしたり小豆を中に入れて食べたりもしました。

 

近年ではほとんど食べなくなりましたが、

ブログを書く事で昔の懐かしい味を思い出し食べたくなりました。

 

子ども達も行事食で食べた事が、懐かしい思い出の一つとして残ってくれたら嬉しいです。

                       

厨房 村上

🍀「クマさんのるよー♪」🍀

2023/01/15

年が明けて、早いもので10日以上が経ちました。

朝・夜の寒さが続いていますが皆様いかがお過ごしでしょうか。

学園の子ども達も冬休みが終わり、学校が始まり慌ただしい毎日が始まっています。

そんな子ども達。冬休みにこんな出来事がありました。

女の子の小さい子どもたちを中心に、一緒に遊んでいると・・・

急にMちゃんが「クマさん、乗るよ♪」と言いながら

アンパンマンの室内用ジャングルについているブランコに乗せ、ユラユラさせていました😊

その横に椅子を置いているのですがそこにはなんと

他のぬいぐるみたちを並べて順番に乗せていたのです♪

今までそんな姿を見たことが無く、成長だなぁと感じたのと同時に

Mちゃんの可愛さに思わずパシャリ📷

お姉さんたちが後から寄って来てとても褒めていました😊

そんな小さな成長を見届けられて、ほっこり幸せな思いになりました♪

入所部 熊本

 

新年を迎えて…

2023/01/06

明けましておめでとうございます🎍

2023年もひとつでも多くの子ども達の“できた”に満ち溢れた笑顔が見られるように努力していきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 

さて、毎年ですが私は年が明けると年度末までのカウントダウンが始まり、4月の進学・進級に向けてラストスパートのような気持ちになります。それぞれのお子さんの課題に向き合い、お子さんの力を伸ばし、新たなステップに進んだ時に、持っている力が発揮できるよう支援をしていきたいと考えています。特に、就学を迎える年長さんはおひさまを卒業していくお子さんも多く、卒業後の成長を近くで見守ることができません。そのお子さんにとって就学までに身につけておきたいスキルや伸ばしておきたい力を見極め、週1回という言語訓練の限られた時間の中で、どのように関わっていけば効果的だろうかと頭を抱えることもありますが、答えはお子さんが教えてくれることがほとんどです。

お子さんの反応や言動がヒントになることも多く、訓練中の主導はこちらにありながらもお子さんの視点や視線でプログラムを組み立てていくことが大事だなぁと感じています。いろいろと考え、挑戦しながら、思考錯誤することもありますが、一緒に課題を乗り越え、達成できたときのお子さんの笑顔や表情は何ともいえない喜びがあります。そして、私自身もお子さん一人一人との出逢いや経験を通して成長させて頂いています。この仕事を続ける限り日々勉強です!感謝の気持ちを忘れずに、これからも日々、努力していきます!

 

1月は「行く」、2月は「逃げる」、3月は「去る」といわれるように時間の流れが早く感じ、あっという間に新年度を迎えます。一日一日、お子さんとの時間を大切に過ごし、兎年のように「跳躍」できる一年にしたいと思います🐇

 

児童発達支援センターおひさま 言語聴覚士 佐藤朱加

「成長」

2023/01/04

年末、一時凍えるよう寒さに襲われた日々もありましたがホッと気温の緩んだ日の午後、夏に植えたトマトの苗の片付けの手伝いに子どもたちと行きました。いつもは高校生や中学生と一緒に行くのですが、今回は来年小学生になる男の子も一緒に行きました。お兄ちゃんたちが大好きで「お兄ちゃんになる」の言葉と共に数カ月前、あっという間にオムツが外れパンツで過ごす事が出来るようになりました。あの手この手で大人が促すよりも、本人のやる気を促す方が一気に勝手に成長するものだなと思いました。

そんな彼、小さい体でお兄ちゃん達が苗の片付けを真似する姿がとてもかわいらしく、そんな彼をお兄ちゃんは「こうするんだよ、こっちだよ」と気に掛けてくれます。が、そのお兄ちゃんも普段は目的地に到着すると真っ先に怪我をするタイプ。ですが、今回は小さい彼の手を引いて歩き、「こっちだよ」と声を掛け気にかけ「お兄ちゃん」の姿が見られます。それぞれの関係がとても微笑ましく思いました。

 

入所 前田

あけましておめでとうございます

2023/01/02

あけましておめでとうございます

 

旧年中は、ご利用者の皆様、地域の皆様、並びに関係機関の皆様からの温かいご支援とご協力を頂き、心より御礼を申し上げます。

 

 さて、4年目に入るコロナ禍ですが、コロナも色々と型を変え進化しています。見えないウイルスに恐怖を感じながらも、共存しながら乗り越えていく術を考えていかなければなりません。

 

コロナ禍の中で生まれた子ども達も、3歳になりました。どんな状況の中でも、子ども達は成長し続けています。コロナ禍での出産、育児、子ども達を取り囲む生活環境、生活様式は、大きく変わってしまいました。ほとんど外に出る機会がないまま育っている子ども達。マスク社会で、人の表情も言葉も接触も希薄な状況で育っている子ども達がいます。コロナ禍で、いろいろなモノを「触っちゃダメ!」と教えられている現代。子ども達にとって、とても大切な「五感の教育」を奪っているのではないかと危惧しています。

 

子ども達の学び(学習)の全ては、五感(視覚、触覚、聴覚、嗅覚、味覚)からの入力と言われています。五感が刺激されて、初めて自身の動き(運動)へと繋がります。感覚と運動が関連し、繰り返すことで「学習(=身に付くこと)」が成立します。

五感の刺激は、子ども達だけでなく、私たち大人にも大切なことではないかと思います。ビルの中にあるオフィス内での仕事を見ていると、同じ温度、風も吹かない、外に出てもアスファルト、ドアツードアの車での移動。生身の人間として見たとき、居心地良く居ることが本当に幸せなのでしょうか。

 

子ども達の場合、本来その年齢で経験しておくべき五感へのインプットを、私たち大人が奪ってしまっているのではないか、五感を刺激するインプット自体が、現代の社会構造に欠けているのではないかと感じてなりません。子どもの問題として、よくスマホやゲーム、タブレットなどが取り上げられますが、子どもの問題ではなく、最初に渡した大人側の問題と捉えなければなりません。

 

これからの学びとして大切なのは、知識を詰め込んだ頭の良さではなく、どういう状況でも、落ち着いて的確な判断ができること。言い訳せずにその課題に向き合えるコミュニケーション力やネゴシエーション力(交渉すること)があること。また、健全な思考のできる丈夫な身体と体力を持ち合わせていることなのではないかと思います。

 

「環境の変化は、人を育てる」と言われます。毎年、私たちは、置かれた環境の中で、様々なことを経験していきます。私たちは、自身が経験したこと(インプットしたこと)を、どのように考え、どのように行動するのか、これこそが「学び」なのだと感じます。

 

様々な変化をどのように受け止め、どのように行動するのかは、自分自身の心の持ち方次第。今年も、新しいことへのチャレンジ精神を止めることなく、どのような変化も受け入れられるような健康な身体づくりと体力を維持し、白川園若草学園拠点として還元していけるよう、幅広くたくさんの学びを深めていきたいと思います。

本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

                         相談支援センターいちばん星

                         センター長 伊豆野良栄

新年あけましておめでとうございます。

2023/01/01

新年のご挨拶

 

 あけましておめでとうございます。

 保護者の皆さま並びに関係機関の皆さまにおかれましては、新春を晴れ晴れしい気持ちでお迎えのこととお慶び申し上げます。

 

 昨年は、ようやく施設全体がコロナ前の雰囲気に戻りつつあり、各種イベント等も開催することができました。しかし、保護者の皆さんとの交流や地域の方との交流会等、多くの方が集まるイベントについては、昨年も開催を見送らせていただきました。

 年末より感染者数が急増しておりますが、『人と人のつながり』が途切れることのないよう、みんなで知恵を出し合って、できることにチャレンジしていきたいと考えています。

 

 さて、昨年の新年のご挨拶では、『仁』という一文字が表す言葉の意味についてお話をさせていただきました。今年の新年のご挨拶ではどんなことをお伝えしようかなと考えていましたが、あまり気取らずに、日頃から大切にしていることについてお話をさせていただこうと思います。

 

 私が大切にしていることは、『ルール』についてです。

なぜ『ルール』は存在するのか? 『ルール』がなかったらどうなるのか? そもそも『ルール』って必要なのか?・・・など、どうでもいいことなのかも知れませんが、私にとっては1日を過ごす時の大きなテーマになっています。

 入所施設では『生活のきまり』、通所施設では『療育棟(建物)を利用するときのきまり』などが存在します。

このような『きまり』と言われている『ルール』に対して、子どもたちからの反応は、「なんで?」「聞いてないし」「私(ぼく)が決めたわけじゃないし・・・」など、肯定的な反応はとても少ないです。そのような時、我々はついつい「ルールが書いてあるよね」とか「みんな、きまりを守ってるよ」とか「ルールは守らないといけないよ」などとこたえてしまうことがあります。

 私のところにも毎日のように子どもたちが『きまり』や『ルール』について質問にきます。あまりの質問攻めに「決まりだからしょうがないね」と返したくなることもありますが、子どもが聞いてきた時は、受け流さずに「どうしてかな」と一緒に考えるように心がけています。

 「きまりやルール」について、どうしてそうなったのかの経緯や意味を説明しても、納得してもらえないことも沢山ありますし、納得出来ないことで不安定になってしまうこともあります。

 そんな時は「じゃあ、先生と子どもたちみんなで意見を出し合って、新しいルールを考えていけばいいんじゃない?」と話をします。すると子どもたちは「うん!わかった!考えてみる!」と言い、それぞれが経験してきたことや学んできたことをベースに一生懸命考えてくれます。

 1日で決まることもあれば1ヶ月以上決まらないこともあります。決まるまでの時間が長くなればその分子どもたちは不安定になってしまいます。

 それでも、私は子どもたちの「考える」「話し合う」「意見を出し合う」「やってみて修正する」ということを大事にしてあげたいと思っています。

 『決まりやルール』を守ることはとっても大切なことですが、『決まりやルール』を作っていくこともできるという経験を積むことは、ルールを守ることと同じかそれ以上に大切なことだと思います。

 コロナのパンデミックにより、これまでのルールが大幅に変更になり、戸惑った人も多いかと思います。子どもの頃から『きまりやルール作り』に参画するという経験を多く積んでいると、社会で日常的に変化していく制度や法律に対応できる力がついたり、なぜそのようになったのかということへの理解ができるようになるのではないかと思います。

 これは障がいのあるなしに関わらず、一人ひとりの状態に応じて、経験できる機会を提供してことが私のできることだと思っています。

 『昨日の正解は今日は不正解かも知れない』と考えながら、今年も子どもたちの最善の利益を考えた支援を展開していきたいと思いますので、どうぞ、一年間よろしくお願いします。

 

若草児童学園

児童発達支援センターおひさま

施設長 河野 光輝